2020/07/17VMware vSphere 7 を検証してみた!①
皆さまこんにちは!ライトウェルのスズキトーカです。
ライトウェルではVMware vSphere 7 の検証を実施しました。その結果を全5回にわたって紹介しようと思います。
1、アップデート関連
既にvSphereをお使いのお客様が多いと思います。果たして簡単にvSphere 7 にできるのか?検証してみました。
2、マルチホーミング
vCSAが複数のNICを持てるようになりました。具体的な設定の方法、実際に設定した後の動きなどを確認しました。
3、コンテンツライブラリ
テンプレートの管理、実際にどういう風に管理できるのか、やってみました。
4、LifeCycle Manager
ハードウェアのF/Wまで管理できるとのことで、使えたら便利そうです。果たして本当にそこまで管理できるのか、やってみました。
5、Watch Dog Timer
ゲストOSのモニタリング…今までやってなかったんだ、という感じもありますが、どういう動きをするのか確認してみました。
今回は「アップデート関連」の内容となりますが、その前にまずリリース情報について復習します。
vSphere 7 リリース情報について
2020年4月2日にvSphere 7 がリリースとなり、様々な機能の追加や改善がされました。目玉はvSphere with Kubernetesですが、他にもたくさんの新機能が追加されています。
こちら(外部ページ)に新機能の一覧をまとめているBlogがあるので紹介します。
また、EOSに関してもリリースが出ています。vsphere 7 で管理可能な最低レベルの6.5はGeneral Supportはざっくり1年半後です。1年半後って意外とすぐだなぁと思います。
製品 |
General Support 終了日 |
Technical Guidance 終了日 |
ESXi 7.0 vCenter Server 7.0 |
2025/04/02 |
2027/04/02 |
ESXi 6.7 vCenter Server 6.7 |
2022/10/15 |
2023/11/15 |
ESXi 6.5 vCenter Server 6.5 |
2021/11/15 |
2023/11/15 |
ESXi 6.0 vCenter Server 6.0 |
2020/03/12 |
2022/03/12 |
ESXi 5.5 vCenter Server 5.5 |
2018/09/19 |
2020/09/19 |
検証してみた!
ここから、本題である検証のお話をしようと思います。ライトウェルでは、下記のような環境を作り、検証を行いました。
検証① vSphere 7 を普通にインストールする
まずは普通にインストールできるかどうかを試してみました。サーバーは、HPEさんの「DL360Gen10」を使っています。
当然ですが、サクッとインストールできました。今までのバージョンのノリで普通にできちゃいます。
検証② 6.5から7にアップグレード
一旦 vSphere 6.5 の環境を作り、それを直接vSphere 7 にアップグレードしてみました。
これうまくいかないよと思う方もいるかもしれません。実際に6/22に4月リリースのカスタムイメージで検証した時は、うまくアップグレードはできませんでした。
その後7/7に6月リリースのカスタムイメージで検証した結果、成功することができました。
一度失敗した方は、6月リリースのカスタムイメージで再挑戦してみてください。
ちなみに、一緒にvCSAのアップグレードも実施しましたが、こちらは問題なく成功しました。
検証③ 6.5の環境から7の環境へのvMotion
「新しくvSphere 7 の環境を用意して仮想マシンだけ移行したい!」という状況もあると思います。
vCSA7配下のESXi6.5のホストからESXi7のホストに、普通にvMotionできました。これも、当たり前といえば当たり前ですが…。
検証④ vCenter Converterを使って移行
Converterを使っての移行です。6.0以下の環境からの移行が必要という状況を考えて、Converterでの移行も試しました。検証は5.5の環境の仮想マシンを対象に行いましたが、こちらも今まで通りの手法で何事もなく移行できました。
検証⑤ vmx、VMDKのコピー → インベントリ登録
あまり活用する機会はないかもしれませんが、ファイルコピーからインベントリ登録の流れも試してみました。
こちらも5.5の環境の仮想マシンを対象に行い、無事インベントリ登録と仮想マシンの起動を確認できました。
検証結果のまとめ
vSphere 7 の検証をした結果・・・
インストール、アップグレードは今まで通りできる! (ただしアップグレードはサーバーベンダーさん毎に確認)
仮想マシンの移行も普通にできる!(6.0以下でもConverterが使える)
ということが分かりました。
唯一、Custom Imageを使ってのアップグレードの関しては、少し注意が必要です。サーバーベンダーさんで対応が異なる可能性があるので、最新情報を都度確認する必要がありますね。
ということで、メジャーバージョンが変わった割には、インストールやアップグレードはハードルが低いことが分かりました。どんどんバージョンアップをおすすめしちゃっても良いってことですね!
まずは安心して使えるということが分かりました。次回は、vCSAのマルチホーミング機能についてご報告します。地味にみなさん望まれていた機能と思います。お楽しみに。
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